【書評:レビュー】満室経営で“資産10億円”を目指す田中式“エターナル投資術”田中 宏貴(※ネタばれ、要約)

読書感想文(不動産投資本)

本日の1冊

サラリーマン兼業大家を目指す方から支持される、田中宏貴さんの「満室経営で“資産10億円”を目指す田中式“エターナル投資術”」を読んでみましたので、その概要と感想を書きます。

概要

サラリーマンというのは不安定な立場であることを、会社の事業再編等によって実感した著者。「自分の道は自分で歩けるように」との決意のもと、不動産投資の勉強をスタートされます。

本書では、著者が兼業大家として試行錯誤しながら初めて購入した1棟目から11棟目、会社を辞めてからの12棟目~13棟目までの投資の軌跡が出し惜しみなく掲載されています。そして著書のこの不動産投資遍歴から導き出された結論は以下になります。

積算評価と収益性といった銀行評価のバランス。裏技を使ったところで、本来ルールは決まっている。積算評価の出る土地、土地値に近い物件を織り交ぜた上で、収益性のある物件を買い続けること。そして、その物件を絶えず満室で運営し続けること。

物件購入編

事業を拡大する上でどのような物件を購入するべきかを展開されています。

会社員等の普通の属性の人が不動産投資を考えた場合、融資を受けて購入するケースが大半です。利回りばかり追及せず、物件価格のうち土地の積算価格が占める割合が高い物件を不動産投資のポートフォリオに組み込むことで、保有物件全体の積算価格が融資残債の価格を上回る「資産超過」の状態を作りやすくなります。

この状態になると、次の融資も取り組みやすくなり、また金利引き下げのための借り換えも検討できるなど様々なメリットがあります。

チーム作り編

不動産投資を進めるにあたって、関係を築く必要のあるメンバー(司法書士、管理会社、外壁塗装会社など)を挙げ、これらのメンバーが不動産投資を考えたときにどのような役割を果たすかが説明されています。

”何かあったら相談できる信頼のおける人または会社”とチームを作るためには、お互いにWin-Winな関係を築くのが大切です。

満室への7つの秘訣編

客付業者との上手い付き合い方、物件のバリューアップ手法、退去時にアンケートを取るなど、著者が運営管理として日々実践されている様々な工夫が紹介されています。

本書をおすすめできる方

  • サラリーマン属性を活かし、正攻法(流行のスキームではなく)でバランス型の不動産投資をしようと考えている方
  • 物件の規模中~大程度のRC造中古マンション等を主な投資対象とし、規模拡大を考えている方。
  • 銀行の融資付をスムーズに進めたい方
  • 兼業大家として、著書の不動産購入後の運営ノウハウを学びたい方

感想

私のように、決して高い属性とはいえない一般のサラリーマンの方が不動産投資を考えたとき、著者の投資手法は正攻法でかつ再現性もある優れた手法の1つである、と感じました。

情報量の多い一冊ですが、隅から隅まで読めば入門者にはとても勉強になることばかリです。そして、不動産投資は「楽して儲かる」という初心者が抱きがちな夢を壊してくれます(笑)

不動産は様々な検証や交渉・融資付けなどを乗り越えてようやく購入に至りますが、購入がゴールではなく、購入後の運営管理も重要です。一連の投資検討から運営管理までの様々な課題に、役立つノウハウが本書には散りばめられていると思いました。

私が本書で特に好ましく感じたポイントは、著者の誠実なお人柄が感じられるところです。きっと、サラリーマン時代もお仕事をしっかりされていて、まわりから信頼される方だったのではないでしょうか。そして、サラリーマンとして培った力は不動産投資にも存分に活かせるのだということを感じさせてくれる本でした。

※あくまで個人の感想です。

本書籍はAmazon Kindleで無料で読めます。

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